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不妊・子宝
不妊症・漢方 病院の不妊治療と一緒にできる漢方の良いところ
2022年4月より病院の不妊治療が保険適応になったことで
受診するか悩んでいたカップルは受診しやすくなりましたね‼︎
健康なカップルが妊娠を希望して避妊しないで夫婦生活をすると
1回の生理周期に20〜30%くらいの確率で妊娠すると言われています。
1年では90%くらいが妊娠するとされているので、
1年を過ぎても妊娠しない場合は不妊症を疑って受診することが薦められています。
病院で不妊治療をすれば必ず妊娠できる?
妊娠のしやすさを左右する重要なことの一つに
年齢があります。
女性の妊娠率は30歳くらいから徐々に下がり始め、
35歳を過ぎると加速し、40歳を過ぎると急速に下がるとされています。
原因の一つとして加齢による卵子の質の低下がよく言われていますが
人工授精や体外受精は卵子の質を改善するものではありません。
妊娠しにくいときに確認しておきたいこととして
女性側では
・生理の状況
(生理周期、経血量、期間、生理痛などの症状の有無など)
・甲状腺やプロラクチンなどホルモン値
・子宮筋腫がある場合は部位
・子宮内膜症
・多嚢胞卵巣
・感染症や炎症の有無
など
男性側
・性機能
・精液の量や質
・睾丸の大きさや位置
・精索静脈瘤
・鼠径ヘルニアの手術有無
・おたふく風邪や高熱による精巣炎などの有無
など
受診する前に症状を自覚されているものから
治療を進めるうちに問題が明らかになってくるものも多いです。
漢方では何ができるの?
漢方で考える不妊症の原因の一つとして腎虚というものがあります。
腎虚とは腎精や腎気が不足していることですが、
腎精は成長発育や老化、生殖機能に関わる基礎物質、腎気は生命エネルギーのようなものです。
腎精や腎気は両親からもらって産まれてきますが、
産まれた後は自分の胃腸で食事などから作った精や気を腎に補充しているので
胃腸がきちんと働いていることはとても重要です。
生まれつき弱く産まれてきてもその後の養生で元気な方も多いですが、
弱いまま成長した場合や、生活の不摂生で早くから腎虚になる方もいらっしゃいます。
また腎精や腎気の充実度からみると
女性は7の倍数、男性は8の倍数の年齢ごとに体に変化が現れることが多く、
女性は28歳、男性は32歳をピークに腎虚が始まると言われています。
若くても腎虚の場合や加齢による腎虚で卵子や精子の生殖機能が低下しているときには
腎を補う補腎薬がよく使われています。
例えば、体外受精の前には受精卵を得るために卵巣を刺激して採卵しますが
なかなか良い卵がとれないような方は補腎薬がおすすめです。
腎虚以外にも
生理の経血量が少ない、冷え性、胃腸虚弱、疲れやすい、ストレスが強いなど
人によって改善が必要な体調不良は様々で、漢方薬もいろいろあります。
漢方薬をお選びする前には
体質や生活習慣、既往歴や治療の経過などを確認させていただいていますが、
体質に合った漢方薬を服用いただくだけではなく
食事や生活面で改善されるとよいところがあればアドバイスもさせていただいております。
妊娠してからは出産・授乳・育児と続いていきます。
妊娠中のトラブルを少なくしたり、産後うつにならずに楽しく過ごしていくには
妊娠前にしっかり体力を付けておくことが大切です。