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高齢者
骨と血管
近年、骨密度の低下と動脈硬化の進行が互いに影響しあっていることが分かり、この関係は「骨・血管相関」と呼ばれています。
この相関のカギの1つが人の体に必要なミネラルのひとつであるカルシウムです。
骨の変化
骨は常に【骨吸収】と【骨形成】を繰り返して骨組織を維持している。
【骨吸収】=古くなった骨を入れ替えたり血液中へカルシウムを補うために骨を溶かしたりする
【骨形成】=骨吸収の後、新しい骨を形成する
<骨密度は、閉経と加齢の影響により減少する>
○女性ホルモンは破骨細胞(骨吸収を行う細胞)の働きを抑制し、骨吸収が進行し過ぎないよう調整する。
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閉経後は男性に比べ骨密度の低下が顕著に現れることがある。
○加齢に伴い胃腸機能の低下とともにカルシウムの吸収率が低下する傾向にある。
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すると、身体が一定の血中カルシウム濃度を保とうと、骨のカルシウムを分解して血液中に送り出す。さらに、骨形成の加齢に伴い弱まることが分かっており、骨密度低下は加齢減少の1つということができる。
血管の変化
全身に酸素や栄養を届けるため、毎日絶え間なく血管の内側を血液が流れている。
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血管は血液の流れによる物理的な刺激や、血液中に含まれている様々な物質による障害やストレスにさらされ続けている。
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糖化や酸化といったストレスを受けた血管の細胞が、
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骨芽細胞(骨形成を行う細胞)に似た物へと形に変化する。
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血管にカルシウムを蓄積させる。⇒【血管の骨化】
血管は広がったり、細くなったりして血液の流れを上手にコントロールしています。ここにカルシウムが蓄積すると、血管の柔軟性が低下し、動脈硬化を導いてしまいます。
動脈硬化が起きている血管では、カルシウムに加えてコレステロールの蓄積も進み、血液の通り道は次第に狭くなっていきます。
このような状態が長く続くと、心臓や脳といった非常に大切な臓器の血管が詰まり、心筋梗塞や脳卒中といった、命にかかわる疾患を引き起こす可能性が高くなります。
骨密度の低下と動脈硬化の関係
骨・血管相関の根拠の一つとして、動脈硬化の進行と骨密度の低下の間には密接な関係がある、という報告があります。(下グラフ)
<カルシウムパラドックス>
慢性的にカルシウムが不足するとカルシウムが必要な部位には足りないにもかかわらず、あまり必要のない場所にはカルシウムが過剰に蓄積してしまうという現象が起きることがあります。この現象は「カルシウムパラドックス」と呼ばれ、血管だけではなく、軟骨や皮膚の状態や、免疫機能にも影響を与えると言われています。
カルシウムパラドックスを避けるためには、体内のカルシウムバランスの正常化が必要となってきます。
体内のカルシウムバランスの正常化のためには?
適切なカルシウム摂取はもちろんですが、カルシウムを適切に取り込むことのできる腸内環境を整え、糖化・参加ストレスの軽減につながる食生活や生活習慣の改善にも積極的に取り組むことが大切です。
参考:WAKU2情報ランド
血の流れについて
動脈硬化について
天然のカルシウムをとりましょう