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耳
めまい
春は冬の終わりから、いわゆる「木の目時」と呼ばれる時季。
植物は芽吹き、冬眠していた動物たちは目覚め、活動を始めます。これは人間も同じことですね。
冬から春仕様に身体が移行するとき、起きやすい不調の1つとして「めまい」が挙げられます。
めまいの原因とは?
めまいの原因にはいろいろなものがありますが、多くは「耳」の病気が原因となって起こります。
耳 6〜7割
脳 1割
そのほかにも、ストレスなど心因性で起こるめまいや原因不明のめまいがあります。
耳には「音を聞く」働きと「バランスをとる」働きがあります。
このうち、バランスをとる働きが低下するとめまいが起きてくることがあるのです。
耳の奥にある内耳では「三半規管」と「耳石器」が体のバランスをとる働きをしています。
【三半規管】
半円の管である半規管が3つ集まった構造をしています。
管の中には内リンパ液という液体で満たされています。
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頭が回転すると、半規管のリンパ液が動いて神経を刺激することで「回転性」の運動を感じ取ります。
【耳石器】
三半規管と蝸牛の間に入っている耳石器は、神経の上に細かい毛が生え、その上に「耳石」というカルシウムの粒が多くついた構造になっています。
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重力を感じ取るのに加え、身体が直線的に動くと耳石が動いて神経が刺激され「直線的」な動きを感じ取ることができます。
片方の耳に三半規管と二つの耳石器があり、これらのセンサーが体のバランスをとる重要な働きをしています。
このセンサーの働きが悪くなると、バランスをとるための情報が脳にうまく伝わらなくなり、その結果めまいが起きてしまうのです。
耳が原因のめまいは?
【良性発作性頭位めまい症】
めまいの原因で最も多い病気です。
三半規管が衝撃やカルシウム代謝障害によって剥がれ落ちた耳石で障害され、頭を特定の位置に動かしたときに「回転性のめまい」が起こります。
【メニエール病】
三半規管、耳石器、蝸牛という内耳にあるすべてが障害される病気です。
「回転性のめまい」が起こり、めまいは10分間から数時間程度続き、それを繰り返すのが特徴で、数年続くこともあります。
蝸牛にも障害が起こるため「難聴」や「耳鳴」も起こります。
ストレス、疲労、寝不足をきっかけとして発症することもよくあります。
【突発性難聴】
「強い難聴」が突然起こる病気で、めまいを伴うことがあります。
めまいの症状はメニエール病と似ていますが、難聴やめまいの発作を繰り返すことはありません。
【前庭神経炎】
三半規管や耳石器と脳をつなぐ前庭神経に障害が起こる病気で「強いめまい」が起こります。
大きなめまい発作が起こると、数日間にわたって断続的にめまいが続きことがあります。ただし、大きな発作を繰り返すことはありません。
数日間に断続的にめまいが続くことがあり、風邪を引いた後などに発症することが良くあります。
参考:WAKU2情報ランド
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