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不妊・子宝
「高プロラクチン血症」でお悩みのかたへ
高プロラクチン血症とは
脳下垂体から分泌されるプロラクチン(PRL)というホルモンが過剰になった状態で、
授乳期ではないのに乳汁漏出があったり、
月経異常(黄体機能不全や無月経)、不妊などを引き起こします。
妊娠中・授乳中は通常の何倍も身体は消耗します。
プロラクチンは授乳分泌ホルモンともいいますが、
妊娠中・授乳中は高い値になっていますので、妊娠しずらいです。
原因として
・プロラクチノーマ(下垂体腫瘍)
・視床下部機能障害
・薬剤性
・甲状腺機能低下
などがあります
治療は?
プロラクチノーマに対しては内服薬(ドパミン作動薬)や手術・放射線で治療します。
視床下部機能障害によるものはドパミン作動薬を内服します。
甲状腺機能低下によるものは甲状腺ホルモン剤を内服します。
検査でTSH(甲状腺刺激ホルモン:正常値0.5〜5μIU/ml)が高くなります。
潜在性甲状腺機能低下症といって、
FT4(遊離型サイロキシン:甲状腺ホルモン)が正常値でTSHのみ高値という状態の場合には、
TSH値が2.5μIU/mlになるように投薬することとガイドラインにあります。
薬剤性のものについては吐き気止めや胃腸薬、抗うつ薬など、
病院でよく処方されるもので起こることがあります。
中止することで改善しますので、
副作用の起こらない他の薬に変更してもらう等が必要になります。
漢方では?
プロラクチンのせいで卵胞の発育が悪くなっていますので、
基礎体温もギザギザして不安定だったり、
高温期への移行に時間がかかったり、
高温期に早く下降してしまったり、
排卵がないときは1相性になることがあります。
プロラクチンはストレスが高いときに多く分泌されること、
自覚症状としてPMSがつよかったり、乳房が張りやすいことがあります。
漢方では腎陽虚と肝気鬱滞として対処していくことが多いです。
また、炒り麦芽はプロラクチンの分泌を抑える効果がありますのでよく併用します。