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肺・気管支
大人の喘息
「喘息」というと子供の病気のような印象がありますが、近年は大人になってから喘息を発症する人が増えています。
「風邪薬を飲んでいるのに咳が治まらない」と思っていたら、実は喘息にかかっていたということもあります。
大人になってからの喘息は子供の喘息より治りにくいという特徴があります。
喘息とは?
喘息とは気道に慢性的な炎症が起こり、気道が敏感になっている状態を言います。
子供に多いというイメージがありますが、大人にも少なくなく、特に60歳代〜70歳代に多くみられます。
発作が起こらない場合には喘息である事に気づきにくいため、実際の患者数はさらに多いと言われています。
喘息発症のメカニズムは?
喘息患者は、
発作が治まっている時でも気道粘膜に炎症が起きている
↓
ちょっとした刺激
↓
気管支を取り囲む筋肉が収縮する
↓
空気の通り道が狭くなる「気道閉塞」を起こす
↓
「ゼーゼーヒューヒュー」といった喘息や激しい咳、呼吸が苦しくなる
「気管支の最も細い部分は直径0.3mm」
【健康な状態の気道】 空気の通る内腔が広く保たれている(下図左)
【喘息患者の気道】 気管支の粘膜層が厚くなり、痰も出てきて内腔が狭くなる(下図右)
大人の喘息 発症要因は?
60歳以上の人→「風邪をひいた」ことをきっかけに発症するケースが見られます。
様々な風邪の症状が治まって「3週間以上」経過するのに咳だけが続いているというような場合は注意が必要です。
風邪をきっかけとして喘息を発症したとしても、風邪は要因の一つにしか過ぎず、他の要因が積み重なって喘息を発症することが分かっています。
要因としては「アレルギー性」と「非アレルギー性」の2つに分けられます。
【アレルギー性】 動物の毛やフケ、ダニ、ほこり
【非アレルギー性】 風邪、気象・季節の変化、大気汚染、ストレス、運動など
日常生活の注意点
【禁煙】
タバコは気道粘膜の炎症を悪化させるため、喘息の方は厳禁です。
喫煙者がいる場合は副流煙に注意し、避けるようにしましょう。
【風邪に注意】
風邪をひいた後、咳のみが3週間以上続いた場合は、かかりつけ薬局や病院に相談することをお薦めします。
【ストレスを溜めない】
ストレスによって自律神経のバランスが崩れると、体に様々な症状が現れます。これは喘息を悪化することにもつながります。
上手く発散して、ストレスに強い体づくりをすることを心がけましょう。
参考:WAKU2情報ランド
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