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足腰
坐骨神経痛
日本人が悩む自覚症状では男女とも「腰痛」が1位となっています(平成25年国民生活基礎調査)。
坐骨神経痛は腰痛や老化と密接な関係があります。
坐骨神経痛とは?
腰の背骨(腰椎、仙骨)から分岐した神経は、一つにまとまり1本の太い「坐骨神経」になります。
坐骨神経は、お尻からモモの外側を通り、分岐しながら足先に向かいます。
「坐骨神経痛」は坐骨神経が刺激されることにより起こる神経痛で、腰からお尻、モモ、足先などに痛みやしびれが起こります。
腰痛の構造
脊椎には「脊柱管」があり、脊髄を取り囲むように守っています。
脊髄神経の束(馬尾神経)は左右に分岐し、分岐部分を「神経根」と言います。
また、脊椎と脊椎の間には「椎間板」があり、体重を支えるクッションの役割をしています。
坐骨神経痛の多くは、馬尾神経や神経根の圧迫が原因で発症します。
坐骨神経痛の原因
<ヘルニア型>
坐骨神経痛の原因のうち最も多いのが「ヘルニア型」(腰椎椎間板ヘルニア)神経痛です。このタイプの神経痛は、腰に過度の負荷がかかった時に椎間板が脊柱管内に飛び出し、神経根を圧迫します。
左右どちらかの足がしびれ、腰を前にかがめると痛みが増すのが特徴です。
<狭窄型>
次に多いのは「狭窄型」(腰部脊椎狭窄症による)神経痛です。加齢により骨・じん帯などが変性・変形し、ズレが生じ脊柱管が狭くなり馬尾神経や神経根を圧迫します。
50歳以上に多く、腰を後ろにそらすと痛みが増すのが特徴です。
その他、脊椎圧迫骨折や子宮内膜症でも坐骨神経痛が起こるので、原因を調べることが重要です。
坐骨神経痛の対処法
<日常生活における自己管理(基本)>
?正しい姿勢
<ヘルニア型>
脊椎の自然なS字カーブを保った姿勢をとる。
<狭窄型>
少し前かがみの楽な姿勢をとる。
「座りっぱなし」や「立ちっぱなし」は症状を悪化させるので控えましょう。
?生活習慣の改善
「肥満」は背骨に負担がかかるので、食生活を改善しながら減量しましょう。
「喫煙」は血管を収縮し椎間板の弾力を失わせます。
?運動
適度な運動は脊椎を支える筋肉やじん帯の緊張を緩和し、背骨を支える筋肉を強化する効果があります。
強い痛みがある場合は、無理な運動は控え、ある程度落ち着いてから軽いストレッチや腰痛体操を始めましょう。
?寒さ対策・入浴・マッサージ
坐骨神経痛の方は、神経が刺激されているため、冷えに弱く、腰から足の血管が収縮し、筋肉が委縮しています。
衣類やカイロなどで寒さ対策を行い、入浴や足腰のマッサージで血行を改善し、神経や筋肉をほぐしましょう。
<手術以外の治療(症状に応じ組み合わせる)>
?理学療法・装備療法
<理学療法>
赤外線、低周波電気刺激、牽引など
<装備療法>
コルセット
コルセットは筋力が低下するので、長期間の着用は控えましょう。
?薬物療法
<慢性的な痛み>
末しょう循環改善薬、ビタミン剤、消炎鎮痛剤(外用)など
<痛みが強い>
消炎鎮痛剤(内服)、末梢性神経障害性疼痛治療薬、筋弛緩薬が処方され、さらにブロック注射(硬膜外ブロック、神経根ブロック)が試みられます。
☆飛び出した椎間板ヘルニアは、免疫細胞の働きにより、多くの場合、数か月程度で縮小するという報告があります。あきらめずに日常生活の自己管理を行いながら治療に取り組みましょう。
参考:WAKU2情報ランド
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